退職金ゼロで生涯3,000万円の差!就活生が入社前に確認すべきホワイト企業の見極め方

就職活動時には、会社情報の確認が大事ですよね?
ちなみに、「退職金」の有無って、調べたことはありますか?

退職金!?
退職するときのお金でしょ?就活には関係ないですよね?

退職金より、目先の仕事内容や給与の方が重要ですよ!

それ、もったいない考え方ですよ。
確かに、会社選びでは「仕事内容」「働く人の雰囲気」「やりがい」の優先順位が高いでしょう。
しかし、退職金は「ホワイト企業かどうか」を見極める重要な指標のひとつです。
「10年後・20年後も安心して働ける会社か」という視点を持つことで、より納得のいく会社選びにつながるからです。
就職活動をしていると、給与・福利厚生・社風…と確認することが山積みですよね。
でも、「退職金」を確認している就活生はほぼゼロに近いです。
大学生が会社選びで重視する項目を、AIへ質問してみました。
私自身も、新卒で入社した会社の退職金制度を全く理解していませんでした。正直、将来の話過ぎて現実味がなく興味がありませんでした。
しかし、10年以上働き、転職時に初めてその差の大きさを知って愕然としました。
退職金は「入社するとき」に確認しないと、生涯収入で数百万〜数千万円の差が生まれるのです。
この記事では、就活中の大学生に向けて
①「退職金の基本」
②「ホワイト・ブラック企業との関係」
③「会社選びで損しないための視点」
を、わかりやすく解説します。
【補足】
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①そもそも退職金とは?「もらって当然」じゃない現実
まず大前提として、退職金は法律で義務付けられていません。
「え、そうなの?」と思った方も多いはずです。
実は退職金制度は会社が任意で設けるもの。会社ルールの就業規則に定めがあれば支払い義務が生じますが、そもそも制度がない会社は支払わなくていいのです。
約6,400社を対象とした厚生労働省の調査によると、退職金制度がある企業は74.9%(令和5年就労条件総合調査)。前回調査(2018年)の80.5%から5.6ポイント低下しており、制度を持たない企業が増加傾向にあります。
つまり今や4社に1社は退職金ゼロです。
企業規模別では大企業ほど制度が整っており、従業員数が少ない中小企業では未整備のケースも目立ちます。
「大企業=退職金あり、中小=ない」という傾向は統計にも明確に表れています。

出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」/
退職金制度がある企業の割合 74.9%(2023年)
退職金は「もらえて当然」ではなく「制度がある会社だけ」がもらえる。就活時点で確認必須の項目です。
②退職金の有無はホワイト・ブラック企業を見分ける指標になる?
ここが本ブログの核心部分です。
結論から言うと、「退職金なし=即ブラック企業」とは言い切れません。
ただし、退職金制度の有無や内容は、その会社の「従業員への向き合い方」を映す鏡になります。
退職金なしでも「ホワイト企業」なケース
近年のスタートアップや外資系企業では、退職金の代わりに高い基本給・ストックオプション・企業型DC(確定拠出年金)で報いるモデルが増えています。
退職金制度がない背景には、経営の柔軟性の確保・成果主義の徹底・事業成長への投資優先といった前向きな理由が含まれている場合もあります(参考:マネイロメディア)。
つまり「退職金なし+月給が業界平均より高い+企業型DC完備」であれば、総合的な待遇はホワイトと言える場合もあります。
退職金なしが「ブラックのサイン」になるケース
一方で、以下が重なる場合はブラックリスクが高まります。私が考える危険なパターンです。
🚨 要注意パターン①:退職金なし+月給も業界平均以下
退職金という「長期報酬」をなくしながら、当座の給与も低い。長く働くほど損をする構造です。
🚨 要注意パターン②:退職金なし+就業規則が非公開
就業規則の開示を拒む会社は、労働基準法違反のリスクが高い。退職金制度の有無すら確認できない状態は危険信号です。
🚨 要注意パターン③:退職金なし+離職率が高い
ホワイト企業認定機関(一般財団法人日本次世代企業普及機構)の基準では、ホワイト企業は「従業員が安心して長期的に働き続けられる環境」が条件です。退職金なしで離職率も高い会社は、経営者が長期雇用を前提としていない可能性があります。

退職金がないだけでブラックとは言えませんが、「退職金なし+給与も低い+離職率も高い」が重なる場合は要注意。
退職金は「会社が従業員の将来を考えているか」を示す指標の一つです。
ホワイト企業認定と退職金の関係
厚生労働省が認定する「ホワイトマーク(安全衛生優良企業)」や民間の「ホワイト企業認定」では、退職金単独が審査基準になるわけではありません。
ただし審査項目には「長期的な人材育成・定着の仕組み」が含まれており、退職金・企業年金の整備はそのひとつの証明として機能します。

参考:一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)によるホワイト企業の3要素
①健全な経営
②従業員が安心して働ける統治
③働きがいの高さ
退職金制度の整備は②③に直結する要素ですね。
③退職金なし会社に30年勤めると、実際いくら損する?
「退職金って大した金額じゃないでしょ」と思っていませんか?ところが、これが驚くほど大きい金額です。
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によると、勤続20年以上・45歳以上の退職者の1人平均退職給付額は、定年退職で約2,037万円。前回調査(2,173万円)から縮小傾向とはいえ、依然として2,000万円規模の差がつきます。
企業規模別の目安:
・大企業(1,000人以上):約2,500万〜3,000万円超
・中小企業(100人未満):約500万〜1,000万円
・退職金なし企業:0円
大企業と退職金なし企業では、生涯で最大3,000万円もの差がつくこともあります。
年収換算すると毎年100万円の差に相当します。

生涯年収が重要になるんですね。

退職給付は意識したことがなかったから驚きですね。

出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」
退職給付(一時金・年金)制度
額面年収だけで会社を比べるのはNGです。退職金込みの「生涯収入」で比較するのが賢い就活の鉄則ですよ。

④転職するなら「勤続年数」が命!退職金の損切りラインを知れ
就職した後のお話になります。まだ、先のお話ですが知識として知っておいてください。
退職金には「支給率テーブル」という人事の制度があります。一般的には、勤続年数が短いほど支給率が極端に低いのが特徴です。
自己都合退職の一般的な目安:
・勤続3年:基準額の約30〜40%
・勤続5年:基準額の約50〜60%
・勤続10年:基準額の約70〜80%
・勤続20年以上:基準額の90〜100%
「あと1年待てば退職金が100万円変わる」ということが実際に起こります。転職タイミングの計算は入社前から頭に入れておきましょう。

「なんとなく3年で転職しよう」は危険です。
勤続年数と退職金支給率の関係を知らずに辞めると、数十〜数百万円を捨てることになります。
これを知っているだけで、転職戦略が根本から変わります。
⑤退職金は「会社選びの総合力」を測るモノサシ
退職金制度の有無は、単なる金額の問題ではありません。
社労士の視点から言うと、退職金制度は「この会社が従業員に長く働いてほしいと思っているかどうか」の意思表明です。
退職金制度がしっかり整備されている会社には、次の傾向があります。
✅ 就業規則が明文化されている(法令遵守の意識が高い)
✅ 長期雇用を前提とした人材育成がある(研修・キャリアパスが整っている)
✅ 労使関係が安定している(離職率が低い傾向)
✅ 財務的な安定性がある(将来の退職金支払いを計画できる余力がある)
逆に言えば、退職金制度がなく代替もない会社は「従業員を使い捨て」にするリスクが相対的に高いと読み取れます。もちろん例外はありますが、退職金制度の有無は会社の「人を大切にする文化」を映す鏡です。

退職金制度は「お金の問題」だけではなく、その会社が従業員の将来をどう考えているかを示す「会社文化のバロメーター」とも言われています。
就活での会社選びに退職金視点を加えるだけで、見えてくるものが格段に変わります。
⑥就活で使える!退職金・会社選び「5つのチェックリスト」
実際に就活でどう使えばいいか、具体的なアクションをお伝えします。
✅ チェック1:求人票に「退職金制度あり」の記載があるか
求人票には退職金制度の記載欄があります。なければ説明会・OB訪問・面接で確認しましょう。
✅ チェック2:企業型DC・中退共への加入があるか
「退職金なし」でも企業型DC(確定拠出年金)や中小企業退職金共済(中退共)があれば、長期的に十分カバーできます。中退共は国が運営する制度なので安心感が違います。
✅ チェック3:同業他社と月給・年収水準を比較する
退職金なし企業がその分を月給に上乗せしているかどうかを確認しましょう。求人票の年収だけでなく、退職金込みの生涯収入で比較するのが正しい見方です。
補足:退職金なしの場合、自分で資産運用(NISA(少額投資非課税制度))などを行うことでカバーできる場合があります。
✅ チェック4:就業規則の開示を確認する
退職金の内容は就業規則に記載されています。「就業規則で退職金の制度がありますか?」と質問して回答がある会社かどうかも、ホワイト企業を見分けるポイントです。
✅ チェック5:離職率・平均勤続年数と照らし合わせる
退職金制度が整っていて、かつ平均勤続年数が長い会社は、従業員が長く定着している証拠です。就職系の口コミサイトも参考になります。

退職金を「入社前」に確認する就活生は、ほとんどいません。
だからこそ、あなたが確認しておくだけで、企業への本気度と長期的な視野をアピールでき、他の候補者と大きな差をつけられます。
⑦退職金がなくても怖くない!20代からできる自衛策
退職金ゼロの会社に就職が決まっても、焦る必要はありません。20代から自分で老後資金を作る手段が整っています。
【iDeCo(個人型確定拠出年金)】
毎月の掛金が全額所得控除。節税しながら老後資金を積み立てられる最強の制度。月5,000円から始められます。退職金制度のない会社の会社員は月2.3万円まで拠出可能です。
【新NISA(少額投資非課税制度)】
年間最大360万円まで非課税で投資可能。退職金代わりに20代から積み立てると、30年後に数千万円になる可能性があります。
「退職金がある大企業 vs 退職金なし+NISA・iDeCo積立」、30年後の資産はほぼ互角になるケースも多い。
大事なのは「制度がないから諦める」ではなく、早く知って早く動くことです。

退職金って、ホワイト企業かどうかを見分けるヒントにもなるんですね。全然気にしてなかった…

退職金制度も、立派な労働環境ですね。
しっかり見極めることも大切ですね。

退職金がない会社でも、NISAやiDeCoを活用すれば、老後資金は十分に準備できます。
ただし、それには自分自身で資産形成の知識を身につけることが前提です。
退職金制度まで確認できる就活生は、社会人になってからの資産形成でも絶対に差がつきますよ。
まとめ:退職金は「会社の本音」を映す鏡。就活で使い倒せ
退職金は「遠い将来の話」ではなく、今選ぶ会社によって生涯収入が最大3,000万円変わる現実の問題です。
そして、退職金制度の有無は単なるお金の話を超え、その会社が従業員を大切にしているかどうかを映す重要な指標でもあります。
大切なのはこの4点です:
① 退職金は法律上の義務ではない。制度があるか確認する(出典:厚生労働省)
② 退職金なしでも、企業型DC・給与水準・中退共で総合判断する
③ 退職金制度の有無はホワイト・ブラック企業を見分けるヒントになる
④ 退職金がなくても、NISAとiDeCoで自分で作れる
就活では、「あなただけの軸」を持って活動することが大切です。
「いい会社」という漠然とした正解はありません。
「あなたにとっていい会社」を見つけることが、就活の本質です。
給与は就活軸の一つにすぎませんが、人生を左右する重要な要素であることも事実です。ただ、給与だけで会社を選ぶ時代はすでに終わっています。退職金・老後設計まで視野に入れて会社を選べる就活生は、社会人になってからも間違いなく強いです。
「退職金制度について会社に確認する」という行動は、単なる条件確認ではありません。
その会社で長く働きたいという意志の表れでもあります。

もし「自分の就活、これで大丈夫かな」と不安を感じているなら、ぜひ一度プロに相談してみてください。

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